今年もいろいろと作ったなあ、ということで振り返ります。
1. 木ではなく家電にとまって鳴き出す「セミのおもちゃ」(1月)
裏にスイッチが付いていて、磁石で貼り付けると自動で電源ON→セミの声が鳴る、というおもちゃです。いいアイデアだと思ったんですが、いかんせん見た目が気持ち悪いので万人受けせず……。
私もセミの見た目が苦手なので、作るのも辛かったです。苦手なのになぜ作ったのか。
ただ海外では妙にウケていて、セミの3Dモデルをくれ、というメッセージが何件か来ました。このショート動画が結構見られてる模様。
2. 株トレーダーみたいなミニチュア机(1月)
小型ディスプレイを6個使って、ミニチュアの株トレーダー机を作りました。ESP32を使って、実際の株価をネットから取得 → チャート化して小型ディスプレイに表示、というのをやってます。
これいいよね。お気に入りです。
本当は、アニメ「お兄ちゃんはおしまい!」のオープニング曲「アイデン貞貞メルトダウン」のMVで、マルチディスプレイにP丸様。が映ってる様子をオマージュしたかったんですが、絵が描けないので諦めました(P丸様。のファンなんです)。
3. 工事現場にある旗振りLED看板(3月)
全人類の夢、「工事現場にある旗振りLED看板になる」を叶えました。私が旗を振っている実写を元にして、LED看板の表示を作っています。
「モータルコンバット」みたいだな、と思いながら作ってました。思った以上に あの看板っぽくなったので、ぜひ動画でご覧下さい。
4. Twitter専用ガジェット「TW BOY」(4月)
まさかTwitterがこんなことになるなんてねえ……。もうずいぶん昔の出来事のように感じられますが、サードパーティー製のTwitterアプリがどんどん潰されていく様子は、涙なしでは見られなかったです。
Twitter APIの制限が厳しくなり、個人向けではほぼ使用不可能な状態になる。そんなアナウンスがあったので、最後の足掻きだと思って急いで作ったのがこのガジェットです。
ボタン操作で「ツイート表示」「いいね」「リツイート」ができるようになっており、ちゃんとTwitterクライアントとして機能します。
この記事が公開されたわずか2週間後、APIが凍結されて永久に使用不可能になりました。
Twitter API凍結されてた。もう「TW BOY」は動きません… https://t.co/FNm6IfSbpx pic.twitter.com/YiQveznZul
— NEKOPLA 斎藤 (@kawausokawauso) 2023年4月29日
「こんなガジェットが個人で作れた時代もあったんじゃ……」と、遠い目になってしまいます。本当に面白い時代でした。さようならTwitter。
5. 撮ると必ず「写り込み」が発生する自作カメラ(5月)
室内から外の風景を撮影するとき、避けては通れない「写り込み」。あれを意図的に発生させて面白がろう、というカメラです。
ポイントは、前面だけでなく後面にもカメラが付いている点。両者の画像を合成して記録することで、ガラスへの写り込みを人為的に作っています。
前後に2つのカメラを付けるなんて、これは発明だ! と一瞬思ったんですが、よく考えるとスマホってこの構成ですよね。専用カメラを作らなくとも、同じことがスマホアプリだと簡単に作れることに気付きました。
でもわざわざカメラから作ったことに意味があるんです。何でもスマホで完結してしまったら面白くないですから。
6. プルバックで走るアクリルフィギュア(6月)
飛び出し坊やが実際に飛び出してきたら面白いなあ、と思って作ったおもちゃです。アクリルフィギュアの台座がプルバック(引っ張るとぜんまいが巻かれ、放すと勢いよく走り出す仕組み)になっていて、いろんなフィギュアが生き生きと走り出します。
この台座があると好きなキャラを走らせることができます。最近アクリルスタンドがすごい流行ってますが、オプションアイテムとして ひとつ如何でしょうか。
7. マウスで動かすマウスカーソルのラジコン(7月)
マウスをリモコンにして、マウスカーソル型のラジコンを操作する、というおもちゃです。
これは面白いぞ! と自信を持って発表したんですが、あんまり読まれなかったです。なぜ? Twitterに課金してないから? まあいいか。
8. 銭湯にある下駄箱の鍵でPCがロックできるガジェット(8月)
今年はサウナにドはまりし、銭湯ばかり行ってました。記録によると計155回、56施設を巡ったようです。週3回ペースで通っていたらしく、さすがに行き過ぎたので来年はもう少し頻度を落とそうと思います(いや、無理かも)。
それはさておき、昔ながらの銭湯に行くと気になるのは「木札を挿すタイプの靴箱の鍵(下足札)」です。あれをモチーフに何か作れないか考えていたところ、サウナの中でひらめいたアイデアがこれでした。
正直セキュリティはゼロなので実用性皆無ですが、アイデア自体は面白くて気に入っています。
9. ペーパーカッターをモチーフにした携帯ゲーム機(9月)
自作の携帯ゲーム機シリーズ第二弾です(第一弾は「風呂」)。スライドボリュームをペーパーカッターに見立てて、指示通りキレイに紙をカットできるかを競うゲームです。
液晶を隠す位置にスライドボリュームが乗っかっているのがポイント。液晶の一部が見えなくなることを利用してゲーム性を高めています。
こういう携帯ゲーム機がすごい好きなんですよ。本当はこういうのばかり作って生計を立てたいくらいです。遊んでいる様子は動画でどうぞ。
10. レトロテレビ風のデジタルフォトフレーム(10月)
チャンネルをカチャカチャ回す操作で写真を切り替えられるデジタルフォトフレームです。たまにバグって画面がノイズだらけになるので、そんなときは本体をバシッと叩くと直るという、昔のテレビをオマージュした機能を搭載。
これもすごい自信作で、評判も良くてうれしかったのですが、ただ期待していたほどは読まれなかったです。なぜ? Twitterに課金してないから? まあいいか。
実際に叩く様子は動画でどうぞ。
---
そんな2023年でした。去年と同じく、今年も10作品を制作することができました。本当は11月、12月にも何か作る予定だったんですが、体調を崩してしばらくお休みしていました。ぼちぼちやっていきたいです。
そんな折り、長年記事を書かせてもらっている「デイリーポータルZ」が独立という大ニュースが。私は去年から寄稿頻度を減らしてもらってたんですが、このタイミングで一時休載することになりました。復活できるその日まで、パワーを貯めて待ちたいと思います。みんな「デイリーポータルZをはげます会」に入ってデイリーを応援するんだ!
あとニュースと言えば、ついに「なんでもぜんまい」が一般発売されたことです。知らない人に経緯を説明すると、
貼り付けるだけで、なんでも「ぜんまい仕掛け」にできる装置を作ったよ pic.twitter.com/ZXtjGgnDIk
— NEKOPLA 斎藤 (@kawausokawauso) 2021年8月28日
2021年にこのツイートがバズる。いま見ても尋常じゃないバズりっぷり(23万いいね)で、発表して1週間で商品化が決まる。
こちらですが、発表して1週間という速度で「ガチャ化」&「玩具化」が決定しました! 詳細は決まり次第おしらせしていきます。 https://t.co/MR21C0fDS7
— NEKOPLA 斎藤 (@kawausokawauso) 2021年9月4日
商品化決定のお知らせツイートが万バズって、ホンマかいなという感じです。
で、その後いろいろあって、満を持して2022年11月にクラウドファンディング開始。
ありがたいことに目標金額を達成し、ついに今年の5月から一般発売となりました。
もうAmazonで普通に買えます。売れてくれ~。
2024年は少し制作頻度を落とす予定ですが、引き続きガジェット制作に励みますので、よろしくお願いいたします。超適当に運営してるYouTubeチャンネルも、もう少しちゃんとしたいですね(現時点で登録者数443人です、ありがとうございます)。