一眼レフのグリップ部分を見ていると、「ああ、人間に最適化されてるなあ」って思う。つまり、人間は手に指が付いていて、物を握り込む動作が得意である。なので、それに合わせて人間が握りやすい形になるようグリップは作られているのだ。当たり前である、人間しか使わないのだから。
洋服だってそうだ。たまたま人間の体が縦に伸びているからトップスとボトムスに別れているが、もし横長だったら「左着」「右着」になっていたかもしれない。手足の位置によっては、TシャツじゃなくてHシャツになってたということもありうる。
いま私たちの身の回りにあるあらゆるものは、自分たちに合わせてデザインされている。人間の形が変われば、まわりの物も自然と変わっていくのだろう。
クレオパトラの鼻があともう少し低かったら……メガネの形状が今と少しだけ違っていたのだろうかと、そんなことをぼんやり考えた。